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宇宙物理学:複雑なシアン化物によって明らかにされた原始惑星系円盤の彗星に似た組成

Nature 520, 7546 doi: 10.1038/nature14276

彗星や小惑星の観測からは、我々の惑星系を生み出した太陽系星雲には水や有機分子が多く含まれていたことが示されている。こうした有機物質は、爆撃によって原始地球の表面に持ち込まれた。小惑星とは違って、彗星には初期の頃の太陽系星雲の成分の記録が保存されている。C–N結合は非生物的アミノ酸合成に重要なため、水に対して0.01%のシアン化メチル(CH3CN)などのシアン化物が彗星内に存在することは非常に関心を持たれている。彗星に似た組成の単純な揮発性物質や複雑な揮発性物質が原始星内で発見されており、それらは、気相化学反応(例えば、HCNを形成する)と複雑性を増大させる粒子表面での活発な氷相化学反応を組み合わせて容易に説明できる。これまで水やHCNといった単純な揮発性物質は、太陽系星雲に似た星雲に検出されており、このことは、それらが円盤形成を生き延びたか、in situで再形成されたことを示している。しかし、最近の観測結果からは、原始エンベロープと原始円盤の境界での降着衝撃波に起因する化学組成の著しい変化が示されており、太陽系星雲の外部のより複雑な有機分子に同じことが当てはまるかどうかはこれまでよく分かっていなかった。本論文では、若い星MWC 480の周りにある原始惑星系円盤の中に複雑なシアン化物CH3CNやHC3N(そしてHCN)を検出したことを報告する。気相におけるこれらの窒素含有有機物の存在比は、彗星のものと似ていることを我々は発見した。これは、円盤の氷の中にはさらに高い相対存在量で複雑なシアン化物があることを示している。このことは、原始惑星系円盤において、複雑な有機物がより単純な揮発性物質と共に存在しており、豊富な有機物質というのが我々の太陽系星雲に固有の特徴ではなかったことを示唆している。

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