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がん:腫瘍抑制に際して起こるフェロトーシスはp53を介した作用である

Nature 520, 7545 doi: 10.1038/nature14344

p53が関与する細胞周期の停止、老化およびアポトーシスは、がんの成長を止める障壁として極めて重要な働きをしているが、最近見つかった証拠から、p53は代謝においても重要な働きをすることが示唆されている。今回我々は、p53が、シスチン/グルタミン酸対向輸送体の重要な要素であるSLC7A11の発現を抑制することで、細胞のシスチン取り込みを妨げて、細胞がフェロトーシス(アポトーシスとは異なる種類の細胞死)を起こしやすくなることを明らかにした。注目される点は、アセチル化能を欠損していて細胞周期の停止や老化、アポトーシスを誘導できない変異体p533KRでも、SLC7A11の発現を調節し、活性酸素種(ROS)によるストレスに応じてフェロトーシスを引き起こす能力は、全く損なわれないことである。変異マウスの解析によって、こうしたp53の非古典的活性が、胚発生や、Mdm2欠失に伴う致死性に関与していることが明らかになった。またSLC7A11はヒトの腫瘍で高度に発現しており、異種移植モデルでこれを過剰に発現させると、ROSの誘導するフェロトーシスが阻害され、p533KRを介した腫瘍の成長抑制が起こらなくなる。これらの知見から、p53によるシスチン代謝、ROS応答およびフェロトーシスの調節を基盤とした新しい腫瘍抑制の仕組みが明らかになった。

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