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神経科学:重度自閉症におけるδカテニン機能の喪失
Nature 520, 7545 doi: 10.1038/nature14186
自閉症は多因子性の神経発達障害であり、女性よりも男性に多い。従って、多因子遺伝仮説に基づくと、女性は男性よりも高い生物学的閾値を超えたときにのみ発症することになる。そこで我々は、重度自閉症の女性患者が多発する家系の重症患者には、保存された残基に有害なバリアントが多く存在しており、症例数が比較的少なくても自閉症の重要な原因遺伝子を見つけやすいのではないかと考えた。本研究では、女性患者の多発家系において、接着結合に関連するδカテニンタンパク質をコードする遺伝子(CTNND2)のミスセンスバリアントおよび遺伝子量変化の配列バリアントを同定することで、この戦略の有用性を明らかにした。また、ゼブラフィッシュ胚と、野生型およびCtnnd2ヌル変異マウス胚の培養海馬ニューロンにおいて機能解析を行うことで、CTNND2の機能喪失の影響を示す。さらに、遺伝子の発現解析とネットワーク解析により、CTNND2が神経発生に極めて重要な役割を果たすことやクロマチンの生物学と密接な関係にあることも明らかになった。今回の結果は、自閉症の遺伝学的構造の解明に寄与するものであり、多因子疾患においては女性患者の多発家系のような極端な表現型の遺伝解析が本来的に有用であることを示唆している。

