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神経科学:視床下部ニューロンで見られる、MC4RとKir7.1の間のGタンパク質非依存性の共役
Nature 520, 7545 doi: 10.1038/nature14051
食欲不振誘発性のα-メラニン細胞刺激ホルモン(α-MSH)と食欲促進性のアグーチ関連タンパク質(AgRP)は、それぞれ別の視床下部弓状核ニューロンから調節を受けて放出されるが、中枢神経系の標的部位は共通であり、エネルギー恒常性の調節に重要な役割を持つ。これら2つのペプチドは共に、メラノコルチン4受容体(MC4R)に高い親和性で結合する。現在得られているデータでは、α-MSHはこの受容体とGαSシグナル伝達経路を共役させるアゴニストであり、AgRPの方はMC4Rに競合的に結合してα-MSHの結合を阻害して、受容体のアミノ末端ドメイン(リガンドに似ている)が関わる構成的な活性を遮断することが示されている。今回我々はマウスを使い、視床下部室傍核(PVN)からのニューロンの発火活動のα-MSHとAgRPによる調節が、内向き整流性カリウムチャネルKir7.1の閉鎖とMC4Rとの間のリガンド誘導性共役によって仲介されていて、GαSシグナル伝達とは無関係であることを示す。また、AgRPはMC4Rに選択的に働くバイアス型アゴニストであって、α-MSHの結合の阻害とは関係なく、MC4Rへの結合とKir7.1の開口によってニューロンを過分極させる。従って、Kir7.1シグナル伝達は、PVNで起こるメラノコルチン介在性のエネルギー恒常性調節の中心であるらしい。MC4RとKir7.1の共役によって、メラノコルチンシグナル伝達によるエネルギー恒常性制御に見られる異例の性質、つまりMC4R遺伝子量の影響やAgRPの食物摂取への持続的影響などが説明されるかもしれない。

