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分子生物学:Tel1ATMを介した干渉は減数分裂時の二本鎖切断形成のクラスター化を抑制する

Nature 520, 7545 doi: 10.1038/nature13993

減数分裂組換えは多くの生物で配偶子形成の重要な段階であり、遺伝的に多様な一倍体配偶子の形成を可能にする。個々の減数分裂細胞では、トポイソメラーゼに類似したタンパク質で進化上保存されているSpo11が多数のDNA二本鎖切断(DSB)箇所を作ることで、組換えが開始される。しかし、このようなDSBが染色体対を構成する4本の染色分体にわたって比較的均一に分布するように生じる仕組みは、ほとんど解明されていない。今回我々は出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)を用いて、距離に依存してcisに作動するDSB干渉(DSB形成が近隣でのDSB形成を抑制する)を明らかにする。この干渉には、進化上保存されているDNA損傷応答キナーゼTel1ATMが関わっている。Tel1が持つ阻害作用は比較的局所的に働き、遠く離れたDSBは、Tel1が存在しても、互いに干渉することなく発生する傾向がある。特に注目したいのは非常に近い距離の場合で、Tel1活性を失わせると、協調したDSB活性が見られる別々の小領域内にDSBが集中して生じる。これらの観察結果は、Tel1ATMがDSBのクラスター化を妨げ、さらに周辺の染色体領域でのDSBも抑制するという、組換え開始の階層性を裏付けている。このような集団的な負の調節が助けとなって、組換えは均等に分散して起こり、遺伝的組換えと効率的な染色体分離に最も適するような形をとるのだろう。

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