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細胞生物学:細胞周期の動態を探る指針となる、単一細胞の分裂時間の系譜的相関

Nature 519, 7544 doi: 10.1038/nature14318

細胞の確率論的過程には、mRNAやタンパク質の生産と分解の増減、細胞分裂時の成分分配におけるノイズ、その他の細胞過程のゆらぎが関連している。細胞のクローン集団内に見られる変動性はこうした確率論的過程に起因しており、これらの過程は決定論的要因によって増幅あるいは縮小されている可能性がある。抗生物質に対する細菌の、あるいは治療に対するがん細胞の不均一な反応に見られるような細胞間変動性は、確率に起因する必然的な帰結と理解されている。細胞周期の長さの変動性はかなり前に見つかっていたが、それがどこから来るものなのかはいまだによく分かっていない。こうした観察される分布の分散が、確率論的な過程によるものなのか、それとも主に決定論的な過程に起因しながら表面上はランダムに見えるだけなのかは、非常に重要な問題である。細胞周期の長さの遺伝には、ある世代内で消えたものが次世代では存在するように見えるという意外な特徴があり、母細胞と娘細胞の間では相関がほとんどないのに、「いとこ」細胞の間では高い相関が現れる。この観察結果は、細胞間変動性の主要部分を決める決定論的要因が存在することを示唆している。我々は、数千個の哺乳類細胞の細胞周期の長さを数世代にわたって正確に測定できる実験系と、細胞系譜において確率論的過程と決定論的過程とを区別できる数理的枠組みとを開発して、世代内および世代間に見られる相関から、細胞周期の長さが複雑に受け継がれることを明らかにした。最後に、これらのデータの主な特性を再現できる、細胞周期の遺伝の決定論的な非線形トイモデルを作成した。今回の我々の手法は、細胞や生物個体の系譜において決定論的な変動を見つけ出す一般性のある方法であり、治療下のがん細胞をはじめとするさまざまな系での細胞間の不均一性を予測して、最終的にはそれを縮小するのに役立つ可能性がある。

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