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量子物理学:単一光子が伝令する約3000個の原子のウィグナー関数を持つエンタングルメントの生成
Nature 519, 7544 doi: 10.1038/nature14293
多数の粒子が量子力学的に相関した(エンタングルした)状態は、量子情報、量子計算、量子計測において関心を引いている。計測に有用な、大きな原子集団のエンタングル状態は実験的に実現されているが、こうした状態は非負ウィグナー準確率分布関数であるガウス型のスピン分布関数を示す。非ガウス型のエンタングル状態は小さなイオン集団において生成され、つい最近大きな原子集団でも実現された。今回我々は、非常に弱いレーザーパルスとの相互作用を通して、大きな原子集団にエンタングルメントを生成している。注目すべきは、単一光子の検出が数千個の原子を1つのエンタングル状態にする点である。我々は、非古典性の重要な特徴である負の値のウィグナー関数を再構成し、3100個の原子から2910 ± 190個のエンタングルメント深さ(相互にエンタングルした原子の最小数)を確かめた。このような負のウィグナー関数や、事実上全ての原子が相互にエンタングルした状態は、数個以上の粒子を含む集団では今までに例がない。この状態で実現された純度はエンタングルメントによって生じる計測ゲインのしきい値より少し下回るものの、さらなる技術的な改善により、このしきい値を超える状態を生成でき、量子計測や量子情報処理に使えるより複雑なシュレーディンガー猫状態も生成できると思われる。より一般的には、今回の結果は伝令付きエンタングルメント生成の能力を実証するとともに、いかにして単一光子に含まれる情報が大きな系の量子状態を大幅に変更できるかを示している。

