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実験進化学:倍数性は酵母の急激な適応の原動力になり得る
Nature 519, 7543 doi: 10.1038/nature14187
倍数性は生命の系統樹全体で広く見られるが、それが進化に与える影響については、いまだに完全には解明されてはいない。倍数性とは、通常は全ゲノムが重複したものであり、進化適応の速度を変えるとされる。このような変化は、有益な変異の頻度や適応度に対する複雑な影響を介して起こり得る。例えば、さまざまな種類の細胞や生物では、全ゲノム重複が起きた直後に、生じたばかりの倍数体の染色体分離がうまく起こらず、遺伝的に不安定になることがある。こうした全ゲノム重複直後のゲノム不安定性は、微生物では適応変異の供給源になると考えられており、哺乳類細胞では腫瘍発生を促進する可能性がある。また、倍数性が、有益変異とは無関係に細胞生理の倍数性特異的な変化を介して適応に影響する可能性もある。今回我々は、in vitroの進化実験を行い、倍数性が進化適応を加速するかどうかを直接検証した。半数体や二倍体と比較して、四倍体の適応は顕著に高かった。数理モデルによれば、四倍体の急速な適応の原動力は、適応度に対してより強い効果を持つ有益な変異が高頻度で起こることであり、これは進化したクローンの全ゲノム塩基配列解読と表現型解析から裏付けられる。染色体異数性、協調的染色体消失、点変異はいずれも適応度の大幅な上昇をもたらす。四倍体株で特に有益性が明らかな変異をいくつか同定した。総合するとこれらの結果は、ある種の環境下で倍数性が進化適応を加速し得ることを示す、直接的な定量的証拠といえる。

