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神経科学:ショウジョウバエの脳の温度感覚情報処理

Nature 519, 7543 doi: 10.1038/nature14170

脊椎動物と同様に、ショウジョウバエ(Drosophila)でも、外界の温度変化は両方向性の相互的な温度受容器細胞で符号化される。ある細胞は温度の上昇で興奮し、低下で抑制される一方、別の細胞は温度の低下で興奮し、上昇で抑制される。しかし、この信号を処理する中枢回路については分かっていない。ショウジョウバエでは、特定の脳領域が温度受容器細胞からの入力を受け取る。今回、この脳領域中の遺伝的に同定された独特な投射ニューロン(PN)が、冷却や加温またはその両方で興奮することが分かった。冷却で興奮するPNは主に、冷受容器からフィードフォワード興奮を受けている。それに対して、加温で興奮するPN(「温PN」)は、温受容器の興奮と、抑制性介在ニューロンを介した冷受容器からの交差抑制の両者を受けていた。注目すべきことに、この交差抑制によって加温による興奮が引き起こされるが、これは温度上昇によって冷受容器の持続的活動が抑制されるためである。これが次に温PNを脱抑制し、加温によるフィードフォワード興奮に加算される。温度上昇は温受容器・冷受容器ともにノイズを高めるが、この交差抑制は、温受容器・冷受容器細胞で正相関する非温度活動(ノイズ)を無効にできる一方、反相関する温度活動を強化できる。今回の結果は、中枢回路が、反対方向に働くニューロンからの信号を結合して、高感度かつロバストな神経符号を構築する仕組みを示している。

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