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気候科学:大気の温暖化の増大に伴う北半球の硬水湖からの二酸化炭素流出量の減少

Nature 519, 7542 doi: 10.1038/nature14172

北半球の湖は、粒子状有機炭素を堆積物中に隔離したり、微生物過程を通して陸域の溶存有機物を酸化して二酸化炭素(CO2)やメタンにしたりすることによって、炭素フラックスを変化させる、生物地球化学的ホットスポットである。現在、そうした希薄湖は、年間約1.4ペタグラムの炭素を大気へ放出しており、この炭素流出量は、気温上昇や、無機化できる溶存有機物の湖への水文学的輸送の増加に応答して、将来増加する可能性がある。陸水表面積の約20%を占める炭酸塩に富んだ硬水湖と塩水湖からの炭素フラックスに、気候変動が及ぼす可能性のある影響についてはあまり分かっていない。本論文では、大気の温暖化が硬水湖からのCO2の放出量を減少させる可能性を示す。我々は、気象学的変動、CO2フラックス、水の化学的性質の数十年間の記録を解析して、水文学的な多様性に富む北米中部の湖におけるpHと炭素交換の変動に影響を与える過程を調べた。その結果、1990年代半ばの実質的なCO2供給源から徐々に変化して、2010年までにはCO2を隔離するようになり、年平均のpHは着実に増大していたことが分かった。我々は、観測されたpHとCO2吸収量の変化は、大気の温暖化によって春季の覆氷が減少したため、氷下のCO2蓄積量が減少し、春季と夏季のpHが増大して、硬水湖におけるCO2の化学的吸収が増したことに起因すると考える。今回の結果は、気温上昇が常に水界生態系のCO2放出量を増加させるわけではないことを示唆している。

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