Letter
ゲノミクス:発達障害の新たな遺伝的原因を大規模な探索により発見
Nature 519, 7542 doi: 10.1038/nature14135
この30年間、単一遺伝子疾患の遺伝的原因については、主に表現型による発見で成果が挙がってきたが、原因が遺伝的なものと考えられる重度発達障害の小児の半数近くは遺伝的診断が確定していない。特に遺伝的診断が難しいのは、非常にまれであるため独立した臨床的疾患と認識されない発達障害、臨床的発現が非常に多様な発達障害、および他の非常に類似した疾患との鑑別が難しい発達障害である。本研究では、偏りのない遺伝子型による手法が、類似した疾患の患者群をさらに小さな集団に分けるのに役立つことを示す。診断が確定していない重度発達障害の小児1133人とその親たちについて、エキソーム塩基配列解読法とアレイを基盤とする染色体再編成の検出を組み合わせて調べたところ、発達障害に関連する12個の新規遺伝子を発見した。これらの新しく関連が示された遺伝子によって、診断が可能になる小児の割合は、これまでの28%から10%増加して31%となる。これらの新しく関連が示された遺伝子のうちの6個にミスセンス変異が集中していることから、正常な発達は活性化あるいはドミナントネガティブの機構で障害されていると考えられる。我々の知見は、まれな遺伝性疾患の根本的な原因を解明するために、ゲノム規模および国全体の規模の両方で包括的な戦略を採用することの価値を実証している。

