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古生物学:復元されたホモ・ハビリスのタイプ標本OH 7は初期ヒト属でかなり早い段階に種多様性が生じたことを示唆する

Nature 519, 7541 doi: 10.1038/nature14224

アフリカ東部の初期ヒト属(Homo)の化石記録については、広義のホモ・エレクトス(Homo erectus)を除けば、ホモ・ハビリス(Homo habilis)という多様性のある単一種とする解釈と、2つの異なる種とする解釈が存在する。しかし、後者の場合に2種をそれぞれどう分類するかについては統一見解が得られておらず、180万年前のホモ・ハビリスのホロタイプであるOH 7が2つの分類群のどちらに含まれるのかについても見方が分かれている。OH 7はオルドバイ峡谷(タンザニア)で発見された部分頭蓋骨と手骨の化石で、ヒト属系統の初期進化を検討する上で今なお重要であり、2つの分類群のどちらかに優先的にこの学名が付くことになる。しかし、判断するのに重要なOH 7の下顎はゆがんだ状態で保存されてきたため、この標本を他の化石と比較する試みは進んでいなかった。今回我々は、OH 7の下顎のバーチャル復元像を構築し、それを他の初期ヒト属化石と比較した。復元された下顎は著しく原始的で、前後に長く幅の狭い歯列弓は、ホモ・サピエンス(Homo sapiens)またはホモ・エレクトスに見られる派生的な放物線状の歯列弓よりも、アウストラロピテクス・アファレンシス(Australopithecus afarensis)のものに類似している。この形状の多様性は、初期ヒト属を単一種とする見方と整合しないことが分かった。重要なことに、OH 7の下顎の形態は、ホモ・ルドルフエンシス(Homo rudolfensis)とされている化石やヒト属の上顎標本A.L. 666-1と適合しない。A.L. 666-1の形態はOH 7よりも派生的だが年代は50万年古いことから、ホモ・ハビリス系統が230万年以上前に現れたことが示唆され、ヒト属の種多様性がかなり早い段階に生じたことが示された。我々はOH 7の頭頂骨も復元し、その頭蓋内容積を見積もった。得られた729~824 mlという数値は、過去に報告されたどの値よりも大きく、初期ヒト属各種の脳サイズとほぼ完全に重なることが明らかになった。今回の結果によって、ホモ・ハビリスのハイポダイム(hypodigm;種の記載に使用可能な全ての標本)が明確になったが、その系統発生的な関係に関する疑問も浮かび上がった。初期ヒト属の種間の差異は、全ての分類群内で大きな変動が見られる脳サイズの差異によるよりも、顎の多様性による方が把握できると思われる。

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