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生態学:干ばつがアマゾン川流域の森林の炭素動態と炭素フラックスに与える影響

Nature 519, 7541 doi: 10.1038/nature14213

2005年と2010年に、アマゾン盆地は激しい干ばつに見舞われた。いくつかの全球モデルによって予測されたように、これらの干ばつは、全球の気候変動におそらく関連する、熱帯の水文学的状況の変化によって生じた。樹木の枯死率は2005年の干ばつ後に増大しており、地域的大気の逆モデリングによって、2011年と比べて2010年の二酸化炭素吸収量が盆地全体で少なかったことが示された。しかし、こうした干ばつに対する熱帯雨林の炭素循環の応答は完全には理解されておらず、複数地点を対象にした詳細なin situ調査は行われていない。本論文では、2010年の干ばつがアマゾンの森林に与えた影響の機構的理解をより深めるために、南米全体に分散する1ヘクタールの森林調査区13か所からなるネットワークから得られた数年間のデータを用いている。これらの調査区では、純一次生産(NPP)、独立栄養呼吸、従属栄養呼吸の各要素は別々に測定されている。その結果、総NPPは干ばつの期間を通して一定に保たれていたことが見いだされた。しかし、干ばつの終わりに近づくにつれて、干ばつのなかった2009年の測定結果と比べて、独立栄養呼吸が特に根と幹においてかなり低下し、最も乾燥した3調査区における独立栄養呼吸の低下が大きかった。干ばつの翌年では、総NPPは一定に保たれたが、炭素の配分は細根のNPPから林冠のNPPへ移動した。葉のレベルと調査区レベルの測定結果の両方が、激しい干ばつが光合成を抑制したことを示している。こうした測定結果を降水データと共にアマゾン盆地全体に拡大すると、干ばつはアマゾン全域の2010年の光合成を0.38ペタグラム炭素(0.23~0.53ペタグラム炭素)抑制したと見積もられる。全体的に、この干ばつの期間中は、樹木は総NPPを減らすのではなく、成長と無関係な独立栄養呼吸を減らすことによって成長を優先したことが見いだされた。このことは、樹木は組織の維持と防護への投資を減少させていることを示唆しており、樹木は成長しない場合、競争的に不利になるという生態–進化の理論と一致する。我々は、維持と防護への投資が弱まると、調査区で観測されたとおり干ばつ後の樹木の枯死率が増大する可能性があると考える。

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