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がん:治療関連性急性骨髄性白血病の起源と進化におけるTP53変異の役割

Nature 518, 7540 doi: 10.1038/nature13968

治療関連性急性骨髄性白血病(t-AML)と治療関連骨髄異形成症候群(t-MDS)は、細胞毒性化学療法や放射線療法の際に見られる、よく知られた合併症である。t-AMLは、TP53変異の発生頻度がより高いこと、第5もしくは第7染色体の異常、複雑な細胞遺伝学的性質や化学療法への反応性の低下などのいくつかの特徴によってde novo AMLと区別される。しかしながら、細胞毒性療法への事前曝露が白血病誘発にどのように影響するかは明らかではない。特に、TP53変異がt-AML/t-MDSに選択的に集中する機序は不明である。本論文では、t-AML患者22人のゲノムの塩基配列解読によって、体細胞での単一塩基変異の総数および化学療法関連塩基転換の割合がt-AMLとde novo AMLで同じであり、事前の化学療法曝露はゲノム全体にわたるDNA損傷を誘導しないと考えられることを明らかにする。t-AML/t-MDS発症の3~6年前に、診断時に見つかったのと同じTP53変異が、動員された血中白血球もしくは骨髄に低頻度(0.003~0.7%)で存在するt-AML/t-MDSが4例見つかり、その内の2例では問題のTP53変異が化学療法を受けるよりも前に検出されていた。さらに、化学療法を受けたことのない健康な高齢者の末梢血球細胞の小数の集団で機能性のTP53変異が見つかった。また、野生型およびTP53+/−造血幹細胞/前駆細胞(HSPC)の両方を含む骨髄キメラマウスで、TP53+/− HSPCは、化学療法曝露後の方が増殖が促進された。これらのデータは、細胞毒性療法はTP53変異を直接誘導しないことを示唆していて、加齢に関連するTP53変異を持つまれなHSPCが化学療法に対して抵抗性であり、治療後に選択的に増殖するというモデルを裏付けている。HSPCの創始クローン中にTP53変異が初期に生じることが、t-AML/t-MDS患者に典型的である高頻度の細胞遺伝学的異常と化学療法に対する低応答性におそらく関与しているのだろう。

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