Letter
神経科学:一次視覚野の興奮性シナプス強度の機能的構成
Nature 518, 7539 doi: 10.1038/nature14182
ニューロンがどのように結合相手の発火に影響するかを基本的に決めるのはシナプス結合の強度である。皮質ニューロン間の興奮性結合では対によって強弱が2桁以上も異なり、多数の弱い結合の中にごく少数の強い結合が混ざっている状態にある。こうした結合強度の高歪度分布はさまざまな皮質領域で認められるが、その機能的重要性は分かっていない。例えば、結合強度がニューロンの応答特性とどのように関連するのか、また、強い入力と弱い入力が局所的な微小回路の情報処理にどのように寄与するのかも不明である。本論文では、マウス一次視覚野(V1)の第2/3層の錐体ニューロン間の結合強度が、単純なルールに従うことを示す。少数の強い結合は、最も強く相関した応答を示すニューロン間で見られ、相関性のない応答を示すニューロン間は弱い結合で結ばれている。また、強い結合や相互的な結合は、類似した空間受容野構造を持つニューロン間に見られた。弱い結合は強い結合よりはるかに多いが、個々のニューロンは、その局所興奮の大部分を、視覚特徴に対する類似した応答を示す少数のニューロンによって提供される少数の強い入力から受けていた。優位な反回性興奮によって、こうした頻度は低いながらも強力な入力が、特徴嗜好性や選択性に不釣り合いなほど大きく寄与する。従って、見かけ上複雑な興奮性結合の強度構成はニューロン応答の類似度を反映しており、少数の強い結合が皮質微小回路の刺激特異的な応答の強弱を決めていると思われる。

