Article
進化学:ゲノム塩基配列解読で明らかになったダーウィンフィンチ類とそのくちばしの進化
Nature 518, 7539 doi: 10.1038/nature14181
ガラパゴス諸島とココス島に生息するダーウィンフィンチ類は、種分化や適応進化を研究するための象徴的モデルとなっている。本論文では、ダーウィンフィンチ類の全ての種とそれらに近縁な2種の計120個体の全ゲノム塩基配列を再解読した結果について報告する。系統発生解析から、表現型に基づいた分類との重大な相違が明らかになった。放散全体を通じた種間遺伝子流動を示す広範な証拠が見いだされ、また、交雑によって系統が入り交じった種が生じていた。頭蓋顔面の発生に影響を及ぼす転写因子の遺伝子ALX1を含む240キロ塩基のハプロタイプは、ダーウィンフィンチ類の全種にわたって、くちばし形状の多様性と強く関連しており、そして、環境の変化に応じてくちばしの形状が急速に進化したガラパゴスフィンチ(Geospiza fortis)の種内でも同様に強く相関している。このALX1ハプロタイプは、ダーウィンフィンチ類の中でくちばし形状の多様化に寄与し、食物資源の利用範囲を広げる一因となった。

