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細胞生物学:細胞内α-ケトグルタル酸が胚性幹細胞の多能性を維持している

Nature 518, 7539 doi: 10.1038/nature13981

細胞の増殖および分化を調節する細胞代謝の役割はあまり理解されていない。例えば、グルタミンは必須アミノ酸でないにもかかわらず、ほとんどの哺乳類細胞は外部からのグルタミン補充がなければ増殖できない。本論文では、ナイーブ型多能性を維持する条件下で培養したマウス胚性幹(ES)細胞は、外来性グルタミンが存在しなくても増殖できることを示す。そうであるにもかかわらず、外来性グルタミンが利用できる場合には、ES細胞はこの代謝産物を高レベルで消費する。より分化した細胞との比較では、ナイーブ型ES細胞は、グルコースとグルタミンの両方の異化を用いて、細胞内α-ケトグルタル酸(αKG)を高レベルに維持する。その結果、ナイーブ型ES細胞ではコハク酸に対するαKGの比率が高く、このためヒストン/DNA脱メチル化が促進され、多能性が維持されている。細胞内αKG/コハク酸比を直接操作するだけで、H3K27me3およびTet(ten-eleven translocation)依存性DNA脱メチル化などの多能性関連遺伝子の発現の調節に関わる多数のクロマチン修飾を調節することができる。in vitroでは、細胞透過性αKGの補充はES細胞の自己複製を直接助けるが、細胞透過性コハク酸の補充はES細胞の分化を促進する。この研究は、細胞内αKG/コハク酸レベルが、細胞本来の性質の維持に寄与し、また、幹細胞の転写状態およびエピジェネティックな状態に機構的な役割を持つ可能性を明らかにしている。

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