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生態学:サンゴ礁での気候に駆動されるレジームシフトと回復能を予測する

Nature 518, 7537 doi: 10.1038/nature14140

気候が誘因となって起こるサンゴの白化は、サンゴ礁に対する現時点で最大級の脅威であり、生きたサンゴの被度の広範にわたる減少を引き起こす。サンゴ礁が白化事象から回復したり、優占生物がサンゴから藻類に移行したりする際の条件はよく分かっていないため、気候変動下でサンゴ礁が示すさまざまな応答を予測して備えることは困難となっている。今回我々は、気候が誘因となってインド太平洋のサンゴに前例のない全域規模の大量死をもたらした大規模なサンゴ白化事象に対する、サンゴ礁の長期的な応答について実証と予測を行った。生きたサンゴの被度が90%超失われた21か所のサンゴ礁のうち、12か所は撹乱以前のサンゴが生きている状態へと回復したが、9か所では多肉質の大型藻類へのレジームシフトが起こった。サンゴ礁に付随する魚類群集の機能的多様性は、白化を受けて大きく変化し、回復するサンゴ礁では撹乱以前の構造に戻っていくが、レジームシフトに陥るサンゴ礁では変化が進行していく。我々は、白化事象に対する生態系の応答を正確に予測するさまざまな因子の閾値を明らかにした。回復に有利に働いた条件は、サンゴ礁の構造が複雑で水深が大きい場合、サンゴの幼生および植食性魚類の密度が相対的に高い場合、および栄養負荷が低い場合だった。サンゴ礁が禁漁の海洋保護区内にあるかどうかは、生態系の変化の軌跡と無関係であった。レジームシフトや回復動態を支配する条件は多様だったが、構造的複雑性や水深などの単純な因子を撹乱以前に定量化することで、生態系の変化の軌跡が正確に予測された。以上の知見は、気候変動に対してサンゴ礁生態系が示す、多様とみられるが予測可能な結果を予示し、管理および対応を改善する手引きとなる。

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