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天文学:低質量星内の重い元素合成に関する温度と年代学

Nature 517, 7533 doi: 10.1038/nature14050

重元素(鉄よりも重い原子質量を持つもの)の約半分は、質量が太陽質量の0.8~8倍の恒星の進化の後期段階で合成されたと考えられている。星の深部では、原子核(主に鉄)が中性子を捕獲して、遅い中性子捕獲過程、すなわちs過程を通してより重い元素が徐々に形成され、その後、対流によって恒星表面に輸送される。全く異なる温度で活性化する2つの中性子源である、13Cと22Neが提案されており、どちらも、捕獲されたα粒子(4He)1個当たり1個の中性子を放出する。測定された恒星の元素存在量を説明するには、中性子源として1億K程度の温度で作動する13Cが関与する恒星進化モデルが好都合である。しかし、太陽系に物質を供給した前世代の恒星内の元素合成を反映している始原隕石内の同位体比は、もっと高い温度(3億K以上)を示しており、少なくとも後期での22Neの活性化が必要になる。本論文では、恒星進化モデルには依存せずに、ジルコニウムやニオブの存在量を使って、進化した低質量巨星におけるs過程の温度を直接決定した。決定された温度は、s過程の中性子源が13Cであることを裏付けている。さらにs過程の温度を見積もるために使われた放射壊変による元素の対である93Zr–93Nbと、99Tc–99Ruからは、s過程の始まりからの経過時間に関する情報も得られ、100万~300万年であると決定された。

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