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気候科学:地球温暖化を2°Cに制限した場合の未使用の化石燃料の地理的分布

Nature 517, 7533 doi: 10.1038/nature14016

政策立案者の間では、温室効果ガスの排出に起因する気温の上昇によって、全球平均気温が産業革命以前の時代より2°C以上高くなるべきではないとの合意がおおむね得られている。これまでの試算では、21世紀を通して温暖化を2°C以下に維持する確率を少なくとも50%にするには、2011~2015年の積算炭素排出量を二酸化炭素換算で約1100ギガトンに制限する必要があると見積もられている。しかし、現在見積もられている全球の化石燃料貯蓄量に含まれる温室効果ガスの排出量は、この値よりも約3倍多いので、現存する全球の化石燃料埋蔵量は、使用量を減らさなければ2°Cという温暖化の制限に適合しない。本論文では、世界の石油、天然ガス、石炭の埋蔵資源について、その量、場所、性質の評価を含み、異なる仮定に基づくさまざまなモデル手法と一致することが示されている単一の統合評価モデルを用いて、さまざまな地域の化石燃料生産に対するこの排出量の制限の影響を調べた。得られた結果は、2°Cという目標を達成するには、全球的に、石油埋蔵量の3分の1、天然ガス埋蔵量の半分、現在の石炭埋蔵量の80%以上を、2010年から2050年にかけて使用されないままにしておくべきであることを示唆している。我々は、北極における資源開発や、非在来型石油の生産量の増大は、全球平均気温の上昇を2°Cに制限する取り組みと相いれないことを示す。今回の結果は、領土内の化石燃料を急速かつ完全に開発しようとする政策立案者の本能は、総じて、この気温の制限に対する彼らの責任とは相反していることを示している。いかなる新たな発見も総生産量の増加につながらないため、こうした政策方針を実行すれば、化石燃料開発にかなりの支出を不必要に続けることにもなると考えられる。

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