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幹細胞:分岐した再プログラム化経路は別々の幹細胞状態に至る
Nature 516, 7530 doi: 10.1038/nature14047
多能性とは、初期胚の3つの胚葉(外胚葉、中胚葉、内胚葉)から派生する構造のいずれにも分化できる細胞の能力である。多能性細胞は、胚性幹細胞の典型的誘導や体細胞の再プログラム化によって入手できる。体細胞に複数の重要な転写因子を強制発現させることで、誘導多能性幹細胞(iPSC)状態が獲得され、マウスではこれらの細胞が、完全にiPSC由来の胚や個体を生み出すことから、多能性細胞に対する最も厳しい発生検定が全てクリアされている。しかし、多能性細胞に別の種類が存在しているのか、また、再プログラム化した場合の表現型スペクトラムがどの程度なのかは不明である。本研究では、体細胞再プログラム化の代替的な帰結を調べるため、iPSC状態についての既存の定義とは独立に、再プログラム化した細胞について完全な特徴解析を行った。再プログラム化因子群の発現レベルを高いまま維持することで、マウス胚性繊維芽細胞が独特なエピジェネティック修飾を経由して、安定的なNanog陽性の別の多能性状態へ行き着くことが明らかになった。この結果から、多能性スペクトラムには複数の固有な細胞状態が含まれ得ることが分かる。

