Letter

技術:クモの感覚系から着想を得た亀裂を利用した超高感度機械センサー

Nature 516, 7530 doi: 10.1038/nature14002

最近開発された、無機シリコン、有機半導体、カーボンナノチューブ、グラフェン片、感圧ゴム、自己給電型デバイスに基づく柔軟なメカノセンサーは、高感度であり、ヒトの皮膚にも使える。しかし、極めて高い機械感度、柔軟性、耐久性という要件を満たす多機能センサーの開発はまだ困難である。自然界では、クモは、脚関節の近くにある亀裂の形をした細隙器官を使って、機械応力の極めて小さい変動を感知する。本論文では、クモの細隙器官の構造に着想を得たナノスケールの亀裂接合に基づくセンサーが、極めて高い感度を達成でき、多目的に役に立つことを実証する。このセンサーは、ひずみ(0~2%のひずみ範囲で2000を超えるゲージ率を持つ)と振動(約10 nmの振幅を検出できる能力がある)に対して敏感である。このデバイスは可逆的で、再現性と耐久性があり、機械的に柔軟なので、マルチピクセル電子アレイとしてヒトの皮膚に容易に装着できる。極めて高い機械感度は、ひずみ、あるいは振動の下でジッパー型のナノスケール亀裂接合が起こす分離–再接合に起因すると考えられる。提案した理論モデルは、ここで報告した実験データと一致した。さらに我々は、ナノスケール亀裂接合に基づくセンサーは、高度に選択的な音声パターンの認識や生理学的信号の検出にも適用できることを実証した。このナノスケールの亀裂接合に基づく感覚系は、極めて高い変位感度が必要なさまざまな応用に役立つだろう。

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