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構造生物学:カルシウム依存性TMEM16脂質スクランブラーゼのX線構造
Nature 516, 7530 doi: 10.1038/nature13984
アノクタミン類としても知られるTMEM16ファミリーのタンパク質は、著しい機能多様性が特徴である。このファミリーには、脂質スクランブラーゼや陽イオンチャネルに加えて、長らく探索されていたCa2+依存性塩素イオンチャネルが含まれる。今回我々は、菌類の1種であるNectria haematococca由来でTMEM16ファミリーに属し、Ca2+依存性脂質スクランブラーゼとして機能しているタンパク質の結晶構造を示す。このホモ二量体タンパク質の各サブユニットは10本の膜貫通ヘリックスと膜を横断する親水性の空洞を1つ持ち、この空洞は脂質二重層に露出していて、触媒部位として働いているらしい。この空洞には、保存されたCa2+結合部位があって、膜の疎水性のコア中に位置している。Ca2+の配位に関わる残基の変異は、N. haematococcaのTMEM16の脂質スクランブリングとCl−チャネルTMEM16Aのイオン通過の両方に影響を与える。この構造は、このファミリーに属するタンパク質の一般的な構造と、Ca2+への依存様式を明らかにしている。この構造はまた、スクランブリング機構と考えられるものについての手掛かりを与え、一部のTMEM16タンパク質でのイオン通過の仕組みを理解する枠組みともなる。

