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構造生物学:Ca2+依存性Cl−チャネルの構造、および機能に関する考察
Nature 516, 7530 doi: 10.1038/nature13913
ベストロフィンと呼ばれるカルシウム依存性塩素イオンチャネル(CaCC)は、塩素イオンなどの一価陰イオンが、細胞内カルシウム(Ca2+)濃度に応じて細胞膜を通過して移動するのを調節している。ベストロフィン1(BEST1)に生じた変異は一部の眼疾患の原因となる。本論文では、ニワトリのBSET1–Fab複合体について、透過中の陰イオンとCa2+が存在する状態での分解能2.85 ÅのX線構造を示す。リポソーム中でCaCC機能を再現するこの真核細胞BEST1チャネルの構造は、CaCCについて我々が知るかぎりで初めて報告されたもので、サブユニットが五量体様に配置されている。Ca2+はチャネルの細胞質側にある広い領域に結合する。長さが約95 Åの1個のイオン通過孔が中心軸に沿った位置を占め、そこには少なくとも15の陰イオン結合部位が存在する。小孔内の疎水性の狭窄したネックがゲートを形成しているのだろう。そこにあるフェニルアラニン残基が、陰イオン–π相互作用を介して、通過する陰イオンに配位すると考えられる。「Ca2+クラスプ」近傍で観察されたコンホメーション変化は、Ca2+依存性のゲート開閉機構を示唆している。疾患を引き起こす変異は、ゲート開閉装置内に散在している。

