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構造生物学:プライマーアニーリングの際に起こるtRNAとレトロウイルスRNAのリモデリングのための構造を基盤とする機構
Nature 515, 7528 doi: 10.1038/nature13709
レトロウイルスでは、逆転写の準備としてウイルスゲノムのU5プライマー結合部位(U5-PBS)への転移RNAアニーリングが必要である。プライマーのアニーリングに必須の残基は、当初は分子内相互作用により固定されている。従って、アニーリングには、レトロウイルスのヌクレオキャプシド(NC)タンパク質のシャペロン活性が、構造的再配置を促進するために必要となる。今回我々は、モロニーマウス白血病ウイルスNCは、古典的なシャペロンと異なる、独自の機構をリモデリングに使っていることを示す。このウイルスは、U5-PBSとtRNAProプライマーの両方で、構造化している複数の部位(通常はアニーリングに必要な残基を隔離している)を特異的に標的としている。NCがこのような高い特異性と高い親和性で結合することにより、分子間相互作用のために完璧な相補性を持っている残基が隔離状態から解放される。さらにNCは、段階的なエントロピー駆動機構を使って、残基特異的な不安定化と残基特異的な解離の両方を引き起こす。U5-PBSとtRNAProへ結合したNCについて我々が得た構造から、レトロウイルスのプライマーアニーリングのための、構造を基盤とする機構が明らかになり、また、ATPに依存しないシャペロンが、標的でないRNAが存在する細胞内環境中で、特異的なRNAを標的とすることができる仕組みについての知見が得られる。

