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ゲノミクス:動物での比較集団ゲノミクスによって明らかにされた遺伝的多様性の決定要因

Nature 515, 7526 doi: 10.1038/nature13685

遺伝的多様性とは、ある生物種に属する異なる個体のDNA塩基配列間に見られる変動量である。遺伝的多様性は集団遺伝学の非常に重要な概念であり、生物種の健全性、家畜・栽培化、管理および保全に密接に関わってくる。自然界の個体群や生物種では遺伝的多様性の度合いに大きな差異があるようだが、この差異の決定要因、特に種の生物学的特性や生態学的特性と個体群のたどってきた歴史との相対的な影響については、まだほとんど解明されていない。本論文では、種の遺伝的多様性が予測可能であり、それが最初の段階で種の生体戦略により決定されることを明らかにする。モデル動物ではない76種の動物のそれぞれについて、2~10個体のトランスクリプトームの塩基配列を解読して、ゲノム規模で多様性を調べた。種間の遺伝的多様性分布からは、地理的分布域や侵入状況の影響は認められなかったが、親の投資に関係する種の重要な形質によって遺伝的多様性分布が正確に予測されることが明らかになった。つまり、長寿命の種や育児能力があって繁殖力が低い種は、短寿命の種や繁殖力の高い種に比べて遺伝的多様性が低かった。これらの分析により、短期的な環境変動に対する種の応答に、長期的な生活史戦略が及ぼす影響が明らかになり、生物多様性保全策に直接関わるような結果が得られた。

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