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構造生物学:大腸菌のRNA誘導性免疫監視Cascade複合体の結晶構造

Nature 515, 7525 doi: 10.1038/nature13733

CRISPR(Clustered regularly interspaced short palindromic repeats)は、Cas(CRISPR-associated)タンパク質と共に、細菌や古細菌由来の外来核酸に対する防御を行うためのCRISPR/Cas系を形成する。CRISPR/Cas系のI–Eサブタイプでは、5つのCasタンパク質に由来する11個のサブユニット(CasA1B2C6D1E1)がCRISPR RNA(crRNA)に沿って集合し、Cascade複合体を形成する。今回我々は、405キロダルトンの大腸菌(Escherichia coli)由来Cascade複合体の分解能3.05 Åでの結晶構造を報告する。この構造からは、以前に得られた低分解能の低温電子顕微鏡構造よりもずっと詳細な分子レベルの情報が得られる。結合している61塩基の長さのcrRNAは、11個のタンパク質サブユニットを含む複合体全体にわたって伸びている。crRNAは6個のCasCサブユニット(CasC1–6と命名)と相互作用していて、5′末端と3′末端の反復配列は、それぞれCasDとCasEに留め付けられている。crRNAスペーサー領域は、一列に並んだCasC1–6サブユニットにより作られた凹型表面上の一続きの溝に沿って位置している。CasC2–6サブユニットのそれぞれから突き出ている5つの長いβヘアピンは、crRNAを越えるように伸びている。個々のβヘアピンは重なっている最後の塩基とその隣の外に開いた対塩基の間の隙間へ挿入されていて、これらの塩基は直前のCasCサブユニットの溝中に位置している。従って、crRNAスペーサー領域は、一続きに重なっているのではなく、5つの等しい断片に分割されていて、各断片は1つの反転した塩基の側面に位置する5つの重なった塩基を含んでいる。個々のcrRNAスペーサー断片は同じようなやり方でCasCと相互作用している。さらに、今回の構造により、crRNAシード配列が、その外向きの塩基と共に、標的DNA認識に重要な役割を持つ理由が説明される。結論として、我々の得たCascade複合体の構造は、RNA誘導性免疫監視複合体の形成に必要なタンパク質–タンパク質およびタンパク質–RNA間の配置と分子間相互作用について、新規な詳しい情報を与えるものだ。

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