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がん:腫瘍に浸潤するGr-1+骨髄系細胞はがんにおける老化に拮抗する

Nature 515, 7525 doi: 10.1038/nature13638

がん遺伝子の異常活性化、あるいはがん抑制遺伝子の欠損は、細胞増殖の安定した停止、すなわち細胞老化を引き起こすことにより、悪性形質転換を妨げる。この過程は、腫瘍細胞の老化への進入を調節する、細胞自律的機構および非細胞自律的機構の両方により精密に調整されている。腫瘍に浸潤する免疫細胞が老化を妨げることができるかどうかは分かっていない。本論文では、細胞老化開始の際には、マウスのPTENヌル前立腺腫瘍にCD11b+Gr-1+骨髄系細胞集団が大量に浸潤しており、これらの細胞が増殖中の腫瘍細胞の一部の老化を防ぐため、腫瘍の増殖が持続することを示す。機構としては、Gr-1+細胞がインターロイキン1受容体アンタゴニスト(IL-1RA)の分泌を介して腫瘍の老化関連分泌表現型を妨げて、パラクリン的に老化に拮抗することが分かった。意外にも、Il1raノックアウト骨髄系細胞をPTENヌルマウスに養子移入すると、in vivoでPten欠損に誘導される細胞老化が亢進した。治療の観点からは、PTENヌル腫瘍に浸潤するCD11b+Gr-1+骨髄系細胞の割合をCXCケモカイン受容体2(CXCR2)アンタゴニストを用いて低下させると、腫瘍でのドセタキセル誘導性老化およびドセタキセルの有効性がより高くなることが分かった。以上の知見から、自然免疫によって確立される非細胞自律的な新規のネットワークが存在し、これが老化の回避および化学療法抵抗性を制御していることが示される。このネットワークを標的とすることで、がん治療の新たな機会がもたらされる。

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