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免疫学:病気の際には、腸管上皮の迅速なフコシル化が宿主–常在菌の共生を維持する

Nature 514, 7524 doi: 10.1038/nature13823

全身性感染症が引き起こす進化的に保存された生理的応答には、抵抗性機構と「感染への寛容」機構の両方が含まれる。感染に伴う一時的な食欲不振は、エネルギーを食料探しから感染への抵抗に振り分けたり、病原体から栄養素を奪ったりすることで宿主に有利に働くことが多い。しかし、腸内の常在菌に対しても、利用できる基質を減少させてしまうためにストレスを与えることになる。この結果、カロリー摂取量や細菌定着抵抗性(それ以上の感染に対する防御)が低下するため、宿主の適応度にまで影響が及ぶ。そこで我々は、感染症の急性期に、宿主が内的資源を使って腸内微生物相を支援するのではないかと考えた。本論文では、Toll様受容体(TLR)リガンドへのマウスの全身曝露によって、小腸上皮細胞(IEC)のα(1,2)-フコシル化が迅速に起こることを明らかにする。このフコシル化にはTLRアゴニストの感知が必要であり、加えて、樹状細胞によるインターロイキン(IL)-23の産生、自然リンパ球の活性化、およびIL-22で刺激されたIECによるフコシルトランスフェラーゼ2(Fut2)の発現も必要である。フコシル化したタンパク質は腸管内腔へと放出され、フコースが遊離して腸内微生物相によって代謝されることが、レポーター細菌と群集規模での微生物遺伝子発現の解析によって明らかになった。フコースは微生物の代謝経路の発現に影響を及ぼし、細菌の病原性遺伝子の発現を低下させる。また、病原性の弱いCitrobacter rodentiumに対する宿主の寛容性も向上させる。従って、IECの迅速なフコシル化は、病原体によってストレスが誘発された際に、宿主の持つ資源を利用して宿主–微生物相互作用を維持する防御機構の1つであるらしい。

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