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細胞:生来の造血のクローン動態
Nature 514, 7522 doi: 10.1038/nature13824
一生にわたる血液細胞の産生は、少数の多能性造血幹細胞の働きにより駆動されると現時点では考えられている。この考え方を裏付ける証拠は、主に移植に関係する機能的解析から得られている。しかし、この機構が移植によらない生来の造血をも支配しているかどうかは不明である。今回我々は、この疑問を解明するために、in situで遺伝的に細胞に固有の遺伝学的標識を付けられる新たな実験モデルをマウスで確立した。この手法を用いて成体マウスでクローン動態の縦断的解析を行ったところ、生来の造血の前例のない特徴が明らかになった。移植後に起こる現象とは対照的に、定常状態の血液産生は何千個ものクローンの継続的動員によって維持されており、各クローンは成熟した子孫にわずかな寄与をするだけである。今回の結果から、古典的に定義されている造血幹細胞ではなく、多数の長寿命の前駆細胞が、成熟した個体の成体段階のほとんどで定常状態の造血を主に駆動していることが分かった。我々の結果はまた、造血疾患の細胞起源の解明にも関わりがある。

