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植物科学:シロイヌナズナでの浸透圧感知に不可欠な、浸透圧ストレスによるCa2+増加はOSCA1によって仲介される

Nature 514, 7522 doi: 10.1038/nature13593

植物の成長には水が不可欠である。環境内の水が欠乏すると、浸透圧ストレスシグナル伝達カスケードが開始され、水の喪失を抑える短期的な細胞応答と、転写ネットワークと生理的過程および成長過程を再編する長期的応答とが誘発される。浸透圧ストレスに対する感受性の変化に関する大規模な遺伝的スクリーニングによって見つかった複数のシグナル伝達系成分は、浸透圧ストレスの感知よりも下流で働くらしい。高浸透圧などのさまざまな刺激が、細胞質の遊離カルシウム濃度([Ca2+]i)の上昇を引き起こすことが知られている。細菌と動物では浸透圧を感知するCa2+チャネルが浸透圧受容器として働いていることから、高浸透圧で誘発される[Ca2+]iの上昇が、植物の浸透圧感知に関わっていると広く考えられてきた。しかし、このCa2+チャネルに当たる分子が何かはまだ分かっていなかった。本論文では、植物の浸透圧感知に関わる高浸透圧依存性カルシウム透過チャネルとその機能について報告する。我々はカルシウム画像化法を使った順方向の偏りのない遺伝子スクリーニングにより、高浸透圧による[Ca2+]i上昇が少ないシロイヌナズナ(Arabidopsis)変異体を複数、単離した。これらの変異体について、浸透圧ストレスに対する細胞応答、生理的応答、成長応答に関して再スクリーニングを行い、はっきりした複合表現型を持つ変異体を選んで、さらに物理的マッピングを行った。変異体の1つであるosca1reduced hyperosmolality-induced [Ca2+]i increase 1)は孔辺細胞と根の細胞での浸透圧性Ca2+シグナル伝達が障害されていて、浸透圧ストレスに応じた蒸散調節と根の成長が抑制されていた。OSCA1は、これまで知られていなかった細胞膜タンパク質で、高浸透圧依存性カルシウム透過チャネルを形成することが突き止められ、浸透圧受容器である可能性が明らかになった。OSCA1は、植物で刺激によって誘発される[Ca2+]i上昇を引き起こすチャネルであり、他の刺激に対するCa2+応答装置機構の研究に新しい道を開き、耐乾燥性作物の遺伝学的操作による作出の際の分子標的になると考えられる。

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