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がん:腫瘍由来PTH関連タンパク質が脂肪組織の褐色化とがん悪液質を誘導する
Nature 513, 7516 doi: 10.1038/nature13528
悪液質は脂肪組織や骨格筋組織が委縮する消耗性疾患であり、著しい体重減少と衰弱をもたらす。全がん患者の約半分で悪液質が進行しており、これによって生活の質が損なわれ、がん治療が制限され、生存率が低下する。悪液質の重要な特徴の1つは、健常者に比べて安静時のエネルギー消費量が多いことであり、これには褐色脂肪による熱産生がより大きいことが関係するとされている。腫瘍が褐色脂肪活性を誘導する機序は不明である。今回我々は、がん悪液質のルイス肺がんモデルを用いて、腫瘍由来の副甲状腺ホルモン関連タンパク質(PTHrP)が、脂肪組織で熱産生に関与する遺伝子の発現促進により、消耗に重要な役割を果たしていることを示す。担がんマウスでPTHrPを中和すると、脂肪組織の褐色化と筋肉の量および強度の低下が抑制された。今回の結果は、PTHrPが脂肪組織でのエネルギー浪費に関わっており、がん悪液質のより広範な側面に関与していることを示している。従って、PTHrPの中和はがん悪液質の軽減と患者生存率の改善に有望だと考えられる。

