Letter
宇宙:凝集力がラブルパイル小惑星(29075) 1950 DAの自転による分裂を妨げている
Nature 512, 7513 doi: 10.1038/nature13632
宇宙ミッションや地上観測から、いくつかの小惑星は固くまとまった天体ではなく、瓦礫が緩くつながっている集合体であるということが分かっている。このような「ラブルパイル(rubble-pile)」小惑星の物理的挙動は従来、粉粒体内の重力と摩擦力だけを使い記述されてきた。構成粒子間に働く小さなファンデルワールス力という形での凝集力は、最近、小さなラブルパイル天体(直径10 km未満)において無視できないと予測されており、これによって小さな小惑星の高速自転を説明できる可能性がある。これまでで最も有力な証拠は、主小惑星帯の彗星P/2013 R3の自転による分裂を解析した結果から得られたものであるが、間接的な証拠であり、観測によって十分絞り込まれていない。本論文では、キロメートルサイズの小惑星(29075) 1950 DAが、重力と摩擦力では構造を維持できないほど高速で自転しているラブルパイル天体であることを報告する。凝集力は、表面物質の流失や構造破壊を防ぐのに必要であり、その強さは月のレゴリス粒子間で見られる力よりも幾分劣るとはいえ、ほぼ同程度であることが見いだされた。

