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構造生物学:サリドマイドと複合体を形成したE3リガーゼDDB1–CRBNの構造
Nature 512, 7512 doi: 10.1038/nature13527
サリドマイドは、1950年代に妊娠中の女性に鎮静剤として投与され、その結果多発性障害を持つ子どもが何千人も生まれた。サリドマイドやその誘導体であるレナリドマイドやポマリドマイドは催奇形性を示すものの、最近、これらの免疫調節薬(IMiD)が多発性骨髄腫や5q欠損関連異形成症の効果的な治療薬であることが明らかになってきた。IMiDはE3ユビキチンリガーゼCUL4–RBX1–DDB1–CRBN(CRL4CRBNとして知られる)を標的とし、IKAROSファミリーの転写因子であるIKZF1やIKZF3のCRL4CRBNによるユビキチン化を促進する。今回我々は、サリドマイドやレナリドマイド、ポマリドマイドと結合したDDB1–CRBN複合体の結晶構造を示す。その構造から、CRBNがCRL4CRBN中の基質受容体で、IMiDとエナンチオ選択的に結合することが立証された。不偏スクリーニングを用いて、ホメオボックス転写因子MEIS2がCRL4CRBNの内在性基質であることが明らかになった。今回の研究により、IMiDが内在性基質(MEIS2)のCRL4CRBNへの結合を阻害する一方、リガーゼ複合体がIKZF1またはIKZF3を分解に導くことが示唆された。この二通りの活性は、小分子によりE3ユビキチンリガーゼを調節できれば、タンパク質のユビキチン化を上方、または下方に調節できることを示唆している。

