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がん:MYCのコピー数増加を伴うがんで見られるPVT1依存性
Nature 512, 7512 doi: 10.1038/nature13311
8q24.21染色体領域の過剰コピーの「増加」は、ヒトの多くのがんで共通して見られ、予後の悪さと関連付けられている。特徴が十分に解析されているmyelocytomatosis(MYC)がん遺伝子は、この8q24.21領域に存在しており、常に、近傍の約20メガ塩基の「遺伝子砂漠」とともに増加する。この「砂漠」領域には、長鎖非コードRNA遺伝子PVT1、遺伝子候補であるCCDC26やGSDMC遺伝子が含まれる。これらの遺伝子の1つあるいはコピー数の少規模の増加が、腫瘍発生を促すのかどうかは分かっていない。本研究では、マウスで染色体工学の手法を用い、Myc遺伝子、もしくは、Pvt1、Ccdc26、Gsdmcを含む領域のどちらかのコピー数を1つだけ増やしても、がん形成を計測可能なほど促進することはないが、4種類の遺伝子全てを含むセグメントを1つ過剰にするだけで、がん形成を促進できることを示す。PVT1長鎖非コードRNAの発現増加は、8q24の増幅したヒトがん細胞でMYCタンパク質量が増えるために必要だった。PVT1 RNAとMYCタンパク質の発現はヒトの原発腫瘍で相関しており、MYCのコピー数が増加したがんの98%以上ではPVT1のコピー数が同時に増加していた。MYC誘導性の結腸がん細胞株であるHCT116からPVT1を除去すると、細胞株の腫瘍発生能が低下した。MYCタンパク質は低分子による抑制が効きにくいことから、MYCタンパク質量増加のPVT1長鎖非コードRNAへの依存性は、切望されていた治療標的となるだろう。

