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細胞:WNT7AとPAX6は角膜上皮の恒常性と発病を規定している

Nature 511, 7509 doi: 10.1038/nature13465

角膜表面は、独特な種類の非角質化上皮細胞が整然と並んで形成されている。こうした構造は、光を透過させる透明性を維持しているため、視力に必須である。角膜上皮細胞(CEC)は、角膜輪部上皮幹細胞・前駆細胞(LSC)によって持続的に補充されており、LSC欠乏や角膜上皮の欠陥は、角膜を不透明な角化皮膚様上皮に変化させて角膜表面の病変を引き起こし、これは世界中で数百万人の失明の原因となっている。健常者でLSCが維持され角膜上皮へ分化する仕組みや、患者で異常が生じている主要な分子事象がどれなのかはほとんど分かっていない。本論文では、in vitroでのフィーダー細胞を使わないLSC増殖と三次元角膜分化プロトコルを確立したことを報告する。この系では、転写因子p63(tumour protein 63)とPAX6(paired box protein PAX6)が共同的に働いてLSCの細胞運命を指定し、WNT7Aが角膜上皮細胞のPAX6を介した分化を制御する。WNT7AあるいはPAX6が欠失すると、LSCの皮膚様上皮細胞への分化が誘導され、この重大な異常はよく見られるヒト角膜疾患と密接な関連がある。皮膚上皮幹細胞へPAX6を導入するだけで、これらの細胞をLSC様細胞へと変換することが可能であり、このような再プログラム化された細胞は角膜損傷ウサギモデルの目に移植するとCECを補充して、角膜表面損傷を修復できる。以上の知見は、角膜上皮細胞の運命決定にWNT7A–PAX6軸が担う重要な役割を示唆しており、角膜表面疾患の治療のための新たな戦略を示している。

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