Letter
量子物理学:量子多体系における準粒子設計と量子もつれの伝搬
Nature 511, 7508 doi: 10.1038/nature13461
さまざまな量子現象を説明し制御するカギとなるのは、多体系の周りを情報がどのように伝搬するかを調べることである。量子動力学は、その基礎となる系の集団的挙動、いわゆる準粒子に現れる、情報の粒子的な担体によって記述できる。これらの素励起は、その系の相互作用によって決まるやり方で量子情報を分配すると予測されている。本論文では、捕獲された原子イオンの量子多体系で観測された準粒子動力学を報告する。第一に、我々は、準粒子が光円錐形の波面に沿って進むとき、準粒子が分配する量子もつれを観察した。第二に、我々の系の相互作用距離を調整できる能力を使って、有効光円錐描像が適用できない実験領域において情報の伝搬を観察した。今回の結果によって、輸送、熱化、局在、量子もつれの成長を含むさまざまな量子現象の実験研究が可能となり、またこうした結果は調整可能な非線形相互作用を用いて設計される準粒子の新しい量子光学領域に向けた第一歩となる。

