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構造生物学:細菌外膜へのリポ多糖挿入の構造基盤

Nature 511, 7507 doi: 10.1038/nature13484

生体膜の基本的な性質の1つが、膜脂質の非対称な分布である。グラム陰性細菌では、外膜外葉が主にリポ多糖(LPS)でできている。LPSの細胞外への輸送には、内膜からペリプラズムを通って表面へLPSを移動させる7つの必須のリポ多糖輸送(Lpt)タンパク質が必要である。7つのLptタンパク質のうち、LptD–LptE複合体が、外膜外葉へのLPS挿入に関与している。今回我々は、フレキシネル赤痢菌(Shigella flexneri)に由来する約110キロダルトンの膜タンパク質複合体であるLptD–LptEの2.4 Å分解能での結晶構造を報告する。その構造から、2つのタンパク質が作る前例のないプラグ&バレル構造が明らかになった。この構造では、LptDにより形成された26本のストランドからなるβバレル中にLptEが埋め込まれている。重要なことに、最初の2つのβストランドの二次構造は2つのプロリン残基によりゆがんでいて、そのため近くのβストランドとの相互作用が弱くなっており、バレル壁上に門と思われるものが形成されている。LPSはここから側方拡散して外膜に入ると考えられる。LptD–LptE複合体の結晶構造は、細菌外膜を標的とする新たな抗生物質戦略への道を開くものだ。

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