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構造生物学:リポ多糖の外膜への挿入の構造基盤

Nature 511, 7507 doi: 10.1038/nature13464

リポ多糖(LPS)はほとんどのグラム陰性細菌にとって不可欠な成分で、過酷な環境や抗生物質などの有毒化合物からこの細菌を守るのに重要な役割を果たしている。LptAからLptGまでの7つのLPS輸送タンパク質が1個のエンベロープ貫通複合体を形成し、これがLPSを内膜から外膜へと輸送する役割を担っているが、その輸送の機序はほとんど分かっていない。今回我々は、独特な膜内在性LPSトランスロコンであるLptD–LptE複合体の結晶構造を初めて明らかにした。LptDは26本のストランドからなる新規な構造のβバレルを形成しており、これは、これまでに報告された中で、我々の知るかぎり最大のβバレルである。LptEは巻物状の構造をとってLptDバレルの内部に位置していて、2個のタンパク質からなる、これまでに例のない「バレル&プラグ」構造を作っている。この構造と、分子動態シミュレーションや機能アッセイからは、LPSの親水性O抗原とコアオリゴ糖はバレルを通り抜け、LPSのリピドAはLptDのβ1鎖とβ26鎖の間が側方に開いた門を通って外膜外葉へと挿入されると考えられる。これらの知見は、細菌の外膜生合成の重要な段階の理解に役立つだけでなく、多剤耐性病原菌に対抗できる新規薬剤の開発にも大いに役立つ可能性がある。

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