Article
進化:ウシ四肢の進化の基盤はPtch1によるSHH感知の低下である
Nature 511, 7507 doi: 10.1038/nature13289
四肢類の肢の形態に見られる高い多様性は、基本となる5本指パターンの広い進化的多様化を反映したものである。偶蹄類(ウシなど)では四肢は走ることに適応しており、これは遠位骨格が次第に減少し、蹄のある指骨を持つ中央部の指が対称的に伸長した結果である。本研究では、ウシとマウスの比較解析から、ウシ胚では肢発生の期間中に極性のある遺伝子発現が次第に失われることを明らかにする。特に、ウシ肢芽の間充織では、ソニックヘッジホッグ(SHH)受容体をコードするPtch1遺伝子の転写の上方制御が特異的に阻止されていた。これはPtch1のシス調節モジュールの進化の過程での変化によるものであり、このモジュールはウシの手板形成期ではSHHシグナル伝達の勾配に応答しない。今回の研究は、ウシ肢芽での指の非対称性の消失を分子レベルで説明するものであり、Ptch1シス調節の全容に影響を及ぼす変化が、偶蹄類の四肢の進化的多様化に寄与してきたことを示唆している。

