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生化学:ヒトのグルコース輸送体GLUT1の結晶構造
Nature 510, 7503 doi: 10.1038/nature13306
グルコース輸送体GLUT1は、赤血球へのグルコースの促進拡散を触媒し、脳などの臓器へのグルコース供給に関わっている。輸送体の機能不全を引き起こす変異は、GLUT1欠損症候群につながる可能性があるが、一方でGLUT1の過剰発現はがんの予後指標の1つとなっている。数十年にわたる研究にもかかわらず、GLUT1の構造はまだ分かっていなかった。今回我々は、ヒトGLUT1の3.2 Å分解能での結晶構造を報告する。全長タンパク質は、MFS(major facilitator superfamily)に典型的な折りたたみで、内向きに開いたコンホメーションが捉えられている。この構造から、GLUT1における疾病関連変異の正確なマッピングとその機能についての解釈が可能になった。これらの変異についての構造に基づく解析から、GLUT1や他の糖輸送体サブファミリーの交互アクセス機構に関する知見が得られる。単一輸送体であるGLUT1と、その細菌でのホモログであるプロトン共役型キシロース共輸送体XylEとの構造比較からは、受動的促進拡散を行う輸送体と能動輸送体の両方の輸送機構の研究が可能となる。

