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微生物学:通性メタン酸化細菌Methylocella silvestrisの微量ガス代謝の多能性

Nature 510, 7503 doi: 10.1038/nature13192

気候に影響を及ぼすガスであるメタンは生物学的過程によって生じるが、化石有機物の発熱性分解によっても生じる。発熱性分解では、メタンや短鎖アルカン(主にエタン、プロパン、ブタン)が生成する。環境には、天然の供給源に加え、石油やガスの採掘と流通によって前述のガス全てが人為的に流入している。これらのガスは、無酸素域と有酸素域のいずれにおいても、それらを代謝する能力を持つ非常に多様な微生物に炭素やエネルギーを供給している。好気性メタン酸化細菌はメタン同化能を持つが、短鎖アルカン資化性菌とは全く異なると考えられており、また、メタンと炭素数2個以上のアルカンの混合物に曝露された環境に関するこれまでの研究は、これらのガス代謝は全く別の微生物群が行っているとの前提に立っていた。今回我々は、単一の細菌株Methylocella silvestrisが、炭素およびエネルギーの供給源としてメタンあるいはプロパンを利用できる仕組みを持つことを報告し、メタンの代わりに短鎖アルカンを利用できるメタン酸化細菌の存在を実証する。また、メタンとプロパンの混合物を利用して増殖する際に、両方のガスが同時に効率よく消費されることも明らかになった。2個の可溶性二鉄中心モノオキシゲナーゼ(SDIMO)遺伝子クラスターが見つかり、メタンとプロパンのどちらに依存して増殖するかによって2個のクラスターの発現状態が異なることが分かったが、プロパンを効率よく資化するにはどちらのクラスターも必要だった。この研究で、短鎖アルカン代謝に独自の関わり方をしているらしい新しいSDIMOを発現するメタン酸化細菌の存在が明らかになったことから、メタンと短鎖アルカンが共存する多くの環境では、このような代謝融通性が重要な役割を果たしているのではないかと考えられる。

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