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量子物理学:信号の乱れを監視する必要がない実用的な量子鍵配送プロトコル

Nature 509, 7501 doi: 10.1038/nature13303

量子暗号は、量子力学の基本法則を利用して、秘密情報を交換する安全な方法を提供する。そのような交換には、送信者と受信者の間で内密に共有された、鍵と呼ばれるランダムビット列が必要となる。量子鍵配送(QKD)の背景にある基本的な考えは、信号を載せた量子状態を識別しようとするどのような試みもその信号を乱すという性質であると広く理解されてきた。その結果、QKDプロトコルの実施に際しては、盗聴者の介入に影響される実験パラメータの推定が行われ、これは、信号をランダムにサンプリングすることで達成される。高精度に多数のパラメータを推定することが必要であれば、犠牲になる信号の割合が多くなり、そのためプロトコルの効率が低下する。本論文では、全く異なる原理に基づいたQKDプロトコルを提案する。送信者は非直交量子状態にビット列を符号化して載せ、受信者はその列から単一ビットをどのようにして計算すればよいかランダムに指示する。盗聴者はビット列全体を知ることはできないので、そのビット値を正しく推測できない。2つの共役オブザーバブルの量子測定間の相補的な選択を考察して、安全な鍵配送の達成可能レートを計算した。レーザーパルス列を用いる実用的な実施法の場合、レーザーでよく使われる手法であるデコイ状態QKDプロトコルに匹敵する鍵レートが達成されることが分かった。さらに、この方法は、ビットエラーや鍵の有限長効果に対する耐性にも優れている。この発見から、量子力学の確率的性質を安全な通信に結び付ける新しい知見が得られ、また、QKD向けに通常のレーザーを簡単に効率よく利用することが容易になると期待される。

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