Letter
ゲノミクス:ヒト細胞での機能ゲノミクスのためのCRISPR/Cas9ライブラリーのハイスループットスクリーニング
Nature 509, 7501 doi: 10.1038/nature13166
標的遺伝子を改変するゲノム編集技術は生物学や疾患の研究をするための強力な手法であり、幅広い研究に応用可能である。個々の遺伝子を操作するための多様な手段が急速に進歩しているのに対し、遺伝子発現の完全な喪失に基づく大規模スクリーニングの手法はまだ開発され始めたばかりである。今回我々は、ヒト細胞の特定の遺伝子を標的とするCRISPR/Cas(clustered regularly interspaced short palindromic repeats/CRISPR-associated )を用いたレンチウイルスベクターライブラリーと、機能スクリーニングやハイスループット塩基配列解読解析に基づく遺伝子同定手法の開発について報告する。我々はノックアウトライブラリースクリーニングを用いて、炭疽菌毒素やジフテリア毒素によって細胞が中毒状態になるのに不可欠な宿主遺伝子を突き止め、機能検証によって確認した。この強力な遺伝的スクリーニング戦略を幅広く応用すれば、細菌毒性に重要な遺伝子の迅速な同定が容易になるだけでなく、他の生物学的過程に関わっている遺伝子の発見も可能になるだろう。

