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構造生物学:C型肝炎ウイルスエンベロープ糖タンパク質2のコア細胞外ドメインの構造

Nature 509, 7500 doi: 10.1038/nature13117

C型肝炎ウイルス(HCV)には、世界中で約1億6000万人が感染しており、公衆衛生上の重大な問題となっている。HCV感染は、慢性肝炎や肝硬変、肝細胞がんにつながることが多い。使用できるワクチンはなく、現在行われている治療法は一部の遺伝子型には効果があるが、全てに効くわけではない。HCVはエンベロープのあるウイルスで、2種類の表面糖タンパク質(E1とE2)を持つ。E2は、クラスBスカベンジャー受容体I型(SR-BI)やCD81との相互作用により宿主細胞に結合し、中和抗体の標的となる。E2は、クラスIIウイルス融合タンパク質だろうと予想されているが、細胞への侵入と膜との融合を媒介する分子機構については、よく分かっていない。今回我々は、抗原結合性フラグメント(Fab)と複合体を形成したE2コアドメインの構造を、2.4 Å分解能で報告する。E2コアには、密にまとまった球状のドメインがあり、その大部分はβストランドと2つの小型のαヘリックスを持つランダムコイルから構成されている。このストランドは、伸びた疎水性のコアとジスルフィド結合によりまとめられた2つの、互いに直角をなすシート(AとB)を作るように配置されている。シートAは、ウイルスや細胞タンパク質でよく見られるIgG様の折りたたみを持つのに対し、シートBは新規の折りたたみを示す。溶液を使った研究から、完全長のE2細胞外ドメインが、同様の球状の構造をしていることが示され、低pHへ曝露されても、大きなコンホメーション変化、ないしはオリゴマーの再配置は起こらない。従って、IgG様の折りたたみは、E2と他のクラスII膜融合タンパク質とに共通する唯一の特徴である。これらの結果から、HCVの細胞内への侵入について、前例のない知見が与えられ、これはHCVのワクチンや新たな阻害剤開発の助けとなるだろう。

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