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神経科学:シナプス除去と学習規則はMHCクラスIのH2-Dbによって共調節される

Nature 509, 7499 doi: 10.1038/nature13154

網膜と外側膝状核(LGN)の間の正確な結合の形成は、一部のシナプスでは活動依存的なシナプス除去が起き、他のシナプスでは強化と維持が起こることで成立する。今回、この網膜膝状核系でのシナプス除去に、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスI分子のH2-Dbが必要かつ十分なことが分かった。H2-KbおよびH2-Dbを共に欠くマウス(KbDb−/−)では、網膜の活性や基礎的なシナプス伝達が正常であるにもかかわらず、網膜神経節細胞シナプス入力のLGNニューロンへの機能的収斂の発達依存的に調節される減少が起こらず、眼特異層が形成されない。KbDb−/−マウスでニューロンにH2-Dbのみを発現させたところ、免疫系の機能は低下するものの、シナプス除去と眼特異的分離が回復した。網膜膝状核シナプス学習規則を調べるために、内在性網膜活動波形を模擬した刺激パターンを用いると、KbDb−/−マウスでは、長期増強(LTP)は変化しないが、長期抑制(LTD)が減弱する。この変化は、Ca2+透過性AMPA(α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソキサゾールプロピオン酸)受容体の増加に起因している。KbDb−/−マウスのニューロンにH2-Dbを戻すと、AMPA受容体はCa2+不透過性になり、LTDも回復した。以上の知見は、シナプス剪定とLTPとLTDの両方を可能にするバランスのとれたシナプス学習規則との間に、MHCクラスIが介在する分子的なつながりがあることを明らかにしており、中枢神経系ニューロンの機能的・構造的なシナプス剪定にH2-Dbが直接必要であることを示してもいる。

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