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免疫:NRROSは宿主防御と自己免疫の際に活性酸素種の負の調節を行う
Nature 509, 7499 doi: 10.1038/nature13152
食細胞によって産生される活性酸素種(ROS)は、細菌や真菌の感染に対する宿主防御に不可欠である。ROSの産生装置に欠陥があると慢性肉芽腫症が発症する。逆に、過剰なROSは炎症過程で組織の副次的な損傷を引き起こす可能性があり、従ってROS産生には厳密な調節が必要となる。今回我々は、炎症応答の間の食細胞によるROS産生を制限する負の調節因子であるタンパク質について報告する。我々はこれをNRROS(negative regulator of ROS)と命名した。食細胞でのNRROS発現は、炎症性シグナルによって抑制可能である。NRROSを欠損する食細胞は、炎症性の刺激を与えた際に産生するROS量が増加し、また食細胞がNRROSを欠損するマウスは、大腸菌(Escherichia coli)およびリステリア菌(Listeria monocytogenes)に対する殺菌活性の上昇が見られる。その一方で、このマウスは中枢神経系の酸化的組織損傷が原因で重症の実験的自己免疫性脳脊髄炎を発症する。作用機構としては、NRROSは小胞体に局在し、そこでNADPHオキシダーゼ複合体の膜結合サブユニットの1つである生成直後のNOX2(別名はgp91phoxでCybbにコードされる)単量体と直接相互作用して、小胞体関連分解経路を介してNOX2分解を促進する。従って、NRROSはROS産生を調節するためのこれまで明らかにされていなかった機構、つまり侵入してくる病原体を抑止する必要が生じれば食細胞がより多いROSを産生できるようにしながら、組織にとって望ましくない副次的損傷を最小限にするという機構を作り出している。

