Letter

地球:104~107年の時間スケールにわたる基盤岩への河川下刻速度変化の特徴

Nature 505, 7483 doi: 10.1038/nature12913

基盤岩への河川下刻速度の測定値は、岩盤の隆起速度の代理指標や長期にわたる浸食への気候強制力の強さの指標であると解釈されることが多い。この手法では、河川下刻速度が幅広い時間スケールで外的強制力と釣り合っていると暗黙のうちに仮定されている。本論文では、14地点から収集された155個の河川下刻の独立した測定値から得られた基盤岩への河川浸食の時間的スケーリングを調べることで、この仮定を直接検証する。これらの地点の中で11地点は、基盤岩への河川下刻速度が測定間隔に対して負のべき乗則依存性を示しているが、この関係は104~107年の時間スケールに対しては明瞭で、テクトニクス的状況や地形学的状況とは関係がない。従って、堆積速度と同様に、基盤岩への河川下刻速度は、極めて長い測定期間でも非定常的なふるまいを示している。非定常的なふるまいは、沖積層の堆積によって生じた河川下刻の一時的な中断が裾の厚い長さ分布を持つならば、そうした中断により説明できる。その原因にかかわらず、下刻速度の測定間隔に対する依存性は、長期にわたる河川下刻速度の変化や異なる時間スケールで計算した下刻速度の比較からテクトニクス的強制力や気候強制力を推測する試みを困難にしている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度