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発生生物学:膜繋留型Winglessによるパターン形成と成長の制御
Nature 505, 7482 doi: 10.1038/nature12879
Wntは進化的に保存された分泌型のシグナル伝達タンパク質で、さまざまな発生過程において、産生された場所から拡散して勾配を形成し、離れた所から標的遺伝子の発現を活性化する。しかし、Wntの拡散の必要性について、直接的に調べられたことはない。本研究では、ゲノム工学の手法を用い、ショウジョウバエ(Drosophila)の主要なWntをコードする内在性のwingless遺伝子を、膜繋留型のWinglessタンパク質を発現する遺伝子と置き換えた。このショウジョウバエは意外にも生存可能であり、遅延はあるものの、ほぼ正常な大きさで正常なパターンを持つ付属器を形成した。将来的に翅になる領域では、以前のシグナル伝達の記憶に従ってwinglessの転写が続いて、関連する標的遺伝子の発現が維持されることが分かった。従って、Winglessの拡散は、細胞増殖の亢進にはおそらく関わっているが、パターン形成や成長には必要ではないと思われる。

