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遺伝学:発生中の遺伝子発現動態への遺伝的変動の影響

Nature 505, 7482 doi: 10.1038/nature12772

多細胞生物の発生や生理学的応答には、複数の細胞タイプ、組織タイプに及ぶ遺伝子発現の大規模で協調的な変化が必要である。遺伝子発現レベルに影響を及ぼすゲノム多型領域は、発現量的形質遺伝子座(eQTL)マッピングにより多くの種で見つかっており、それには細胞依存的、組織依存的、加齢依存的な影響を持つ遺伝子座が含まれている。しかし、発生や生理現象で起こる遺伝子発現の複雑な動的パターンに、多型がどのように影響するかについての包括的な特性付けは行われていない。本研究では、多様な遺伝子型で、単一の発現プロファイルから遺伝子発現動態を推測する効率的な実験設計について述べ、これを用いて、局所(cis)と遠位(trans)の遺伝的変動の遺伝子発現への影響の特徴を、線虫(Caenorhabditis elegans)の12時間にわたる発生を通じて時間的高解像度で解析する。動的変動を考慮に入れることで、50%以上のcis-eQTLが明らかになり、これにはこの期間に発現動態を変化させる900以上の遺伝子座が含まれる。局所的な塩基配列の多型は、発現変化のタイミング、速度、大きさ、形状に広範囲な影響を及ぼす。実際に、多くの局所的な塩基配列変動は、プロファイリングされた時点によって、遺伝子発現を増加させることもあれば減少させることもある。この12時間の間の発現動態はまた、遠位の遺伝子座によって、in transに広範な影響を受ける。特に、いくつかのtransの遺伝子座は、非常に多様な動的発現パターンを持つ遺伝子群に影響するが、それが起こるのは主に共通した時間間隔の間である。従って、trans遺伝子座は、発生の特定の期間において発現の修飾因子として働き得る。本研究は、発生の広い期間全体を通じて局所と遠位の遺伝的変動が遺伝子発現動態に与える影響についての、我々の知るかぎりでは最初の特性解析の結果を提供する。さらに、今回開発された手法は、おそらくはヒトの発生、生理、疾患進行など、他の動的過程の遺伝的解析をも容易にするだろう。

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